＜＜＜以下はニュースレターの原文です＞＞＞

2023年度は非常に堅調だった株式市場ですが、新年度になってからは停滞、もしくは若干の下落といった状況となっています。

そんな中、あるお客様から「今のうちに一旦売却して利益確定しておいた方が良いでしょうか？」とご相談をいただきました。

せっかく利益が出ているのだから、下落して利益が消えてしまう前に売却したい・・そのお気持ちは良くわかります。

下のグラフは、1998年から2023年までの先進国株式の推移です。2008年9月のリーマンショックの前後で約61％も暴落しています。

こんなとき、皆が浮かれていた2007年のピークで売却し、皆が悲嘆にくれていた2009年のボトムで買い戻すというのは、至難の業です。

でも、そんな高度な判断は出来なかったとしても、ずっと買い持ちしていた人の資産は、2007年10月のピークと比べても4倍になっています。

利益確定するということは、株式への投資を止めて、現金に投資をするということです。

現金はリターンを生みませんから、いつかまたリターンを生む資産を買い戻さなくてはいけません。

底を打って反転してから買い戻すとしても、「また下落するのでは」という不安は消えませんし、

ある程度上昇した後では、「あの底で買っておけば良かった・・もう一度下がってくれないかな」といった心境になり、なかなか買い戻すことが出来ません。

私自身は、ピークやボトムのタイミングを見極めることは諦め、運用を継続することで、世界の優良企業の長期間の平均成長率を享受したいと考えています。

そして、暴落が再び訪れたときには、果敢に追加投資できる準備をしておきたいと思っています。

皆さんもご自身の投資スタンスを再確認してみてはいかがでしょうか。