住宅ローン③ 変動金利は何が変動?

住宅ローン金利には、固定金利と変動金利の2種類があります。

全期間固定金利の場合は、金利はずっと変わりません。前回の記事(住宅ローン②)でご説明したのは、全期間固定金利の場合の返済表です。

変動金利の場合は、金利は6カ月ごとに見直されます。
でも、毎月の返済額は、5年に1度しか変わりません。
また、5年ごとに新しい返済額を決定する際には、新しい返済額はそれまでの返済額の1.25倍が上限というルールがあります。

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変動金利の説明を文字で追っても、なかなか解りづらいかと思います。でも、これも、返済表を作ってみれば、簡単に理解できます。

下記は【借入金額3,000万円/返済期間35年/変動金利0.65%/元利均等返済】の住宅ローンの返済表です。
変動金利は、6カ月ごとに金利が変わるので、返済表も6カ月ごとに6回分ずつ送られてきます。

月々の返済額は、金利がずっと変動しなかった場合に35年で完済できる金額で設定されます。
利息、元金、残高の計算方法は、全期間固定金利の場合と同じですので、前回の記事(住宅ローン②)をご参照下さい。

さて、7回目からの返済表はどうなるのでしょうか?
まず、月々の返済額は5年間変わりませんので、最初の6回と同じ79,880円になります。

7回目の利息Aの欄には、金利が変わらなければ
29,617,701円(6回目の残高)×0.65%(金利)÷12=16,042円
が入りますが、

もしも金利が上がって、例えば0.95%になった場合には、
29,617,701円×0.95%÷12=23,447円
が入ります。

7回目の元金Bの欄には、返済額79,880円からA欄の額を引いた金額が入ります。
金利が上がれば、利息として銀行に取られる額(A欄)が増えて、借入の返済に回る額(B欄)が減り、残高が減るペースが遅くなります。

これを6カ月ごとに繰り返し、5年経過(60回返済)した時点で、
そのときの借入残高、
残りの返済期間、
そのときの金利、
によって次の5年間の返済額を再計算します。

この再計算の際に、金利が大幅に上がっていても、月々の返済額は大幅に上昇しないよう、新しい返済額は、それまでの返済額の1.25倍が上限というルールが適用されます。

ここで注意が必要なのは、上限が設けられているのは、月々の返済額であって、金利ではないということです。

「金利が相当上がっていたとしても、返済額はそこまで上げませんよ」というルールであり、元金の支払を先延ばしにしているにすぎないわけです。

変動金利の場合、借入の時点で確定しているのは、
最初の6カ月間の返済表と、
最初の5年間の返済額だけです。

7カ月目からの金利はわかりませんので、
月々の返済額は5年間変わらなくても、
利息がいくらになり、
残高がどんなペースで減っていくのかは、
全くわかりません。

全期間固定金利では、住宅ローンの借り手は金利変動のリスクを全く負わないのに対して、
変動金利では、住宅ローンの借り手が金利変動のリスクを全面的に負うことになります。

金利変動のリスクを負う代わりに、固定金利と比べて当初の金利が低くなるわけです。

次回の記事では、変動金利と固定金利それぞれのメリットとデメリットを具体的な数字で検証してみたいと思います。

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